“枯れた芝”の特徴と注意すべきポイントは?女子プロが解説

〝なっち先生〞こと大谷奈千代が、コーチに転身して気づいた「プロとアマチュアの考え方の違い」は、スイングの改造や強化以上にスコアアップの効果がある。そこで「頭と心の中を変えるレッスン」を毎月掲載!

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やさしくも、難しくもある枯芝の特性を知っておこう!

冬の枯芝はラフでも楽に打てるが飛距離に注意!「抵抗が少なくヘッドの抜けがよいので、番手どおりの普段の飛距離を出しやすいけど、インパクト時に枯 れている短い芝でもフェースとボールの間に挟まればフライヤーが起こります。 とくに、球が高く上がる短いアイアンは飛距離が伸びる低スピンの高弾道に なるので “ 飛びすぎた場合 ” も考慮してピンを狙ってください」(大谷)

冬の芝は茶色。でもたまに緑色のところもありますよね。ティーイングエリアやフェアウェイの緑は着色。緑色に塗るゴルフ場も多いです。グリーンが緑のところはベント芝を使用していて、これは天然の色です。2グリーンのゴルフは、寒さに強い寒地型のベント芝と暑さに強い暖地型の高麗芝の2種類の芝を使い分けていて、ベントは冬でも緑。高麗芝は茶色になります。

ちなみに高麗芝は気温が12度以下で休眠し、10度以下で枯れてしまいます。しかし、根っこ枯れていませんから、10度から12度くらいに暖かくなるとまた元気な緑に成長します。枯れていても乾燥に強いので、冬場は水やりも不要で管理しやすい芝、というマメ知識も覚えておくといいですよ。

さて、みなさんは枯れた芝に対して「やさしい」と「難しい」どちらのイメージをおもちですか?正解は両方です(笑)。先月お話しましたが、冬場はアプローチの難易度が上がる。フェアウェイの芝も短く元気がないので難しくなるケースもあります。その一方でラフは、枯芝は葉や茎が成長しないので短く抵抗が少ない。そのため「冬はフェアウェイよりもボールがいい感じで浮くからラフのほうが楽」というのも本当。でもパワーヒッターや、そうではない人でもロフトが寝ている8番アイアンくらいでナイスショットするとフライヤーが起こります。これを「距離感が出にくくて難しいと感じる」人もいれば「冬は寒くて飛ばないからちょうどいい」と思う人もいますが、どちらにせよ、枯芝の特性は理解していたほうがいいです。知っていれば適応や対策がしやすく、それがコースマネジメントに必ず役立ちます。とみなさん説いていると、ゴルフはコースに対しての知識もスコアアップには大事だと、しみじみ思います。雑誌はネットにはスイングについて以外の記事もたくさん載っているので、そういった情報やマメ知識にも興味をもってください。もちろん、私の連載記事にも、ですよ!(笑)

いかがでしたか? 芝の種類を把握することでスコアアップにもつながります。

大谷奈千代/おおたに・なちよ

1984年生まれ、兵庫県出身。05年のプロテストに合格。ステップアップツアー2勝、11年には賞金シードを獲得。現在はレッスンにやりがいを感じ、コーチに転身。アマチュアやプロの卵を精力的に指導している。

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