“スピンがかかる打ち方”はどっち?「フェースを返して…」と伊澤秀憲プロが解説
プロやコーチに、様々なレッスンを教えていただいた中でも、より反響の大きかったものを厳選!
まずは、森守洋コーチのレッスンです。
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アプローチをすぐ上達するには?考え方は「こう操るためには」からスタート
アプローチは状況に合わせて、いろいろな球を打ちますよね。低く転がしたり、高く上げたりなどの多彩なテクニックは「クラブをコントロールしている」ということでもある。
そのため、私はいろいろな球を打ち分ける練習を多くのアマチュアに推奨しています。「アプローチがうまい人は道具使いがうまい」。それは、ほかのショットへもつながっていきます。
練習は「面使い」が大事になるので、フェース面を意識してください。
フェースを返したり立てて低く転がす、フェースを開いたり寝かさせて高く上げて打球の勢いや打ち出し角に変化をつける。
ショットもこれの応用でキャリーを伸ばす、強い球を打って飛ばす、高く上げて止めるには、クラブをどう操ればいいかの知識や感覚が深まる。
ミスを防ぐのも球筋をアレンジするショットも、修正や技術習得のヒントはアプローチでのクラブの使い方にあるのです。
低く転がすアプローチ
SWのロフト角が58度とすれば45~50度くらいまで立てて打つ。スイング中にロフトを立てるには、ハンドファーストや右手首の角度をキープしたままフェースを返す動きが必要になることを知ろう。
高く上げるアプローチ
58度のロフト角を60度以上に増やして打つ。それにはフェースを開いてロフトを寝かす必要があるが、そのためには各ポジションで手首やヘッドのリリースは、どうなれば意図した向きになるのか、考えながら振る。
この記事を参考に、面使いのコツを習得しましょう!
森守洋
●もり・もりひろ/1977年生まれ、静岡県出身。陳清波に師事し、現在は東京ゴルフスタジオ(三鷹市)を主宰。アマチュアレッスンのほか、原江里菜、堀琴音、香妻陣一朗らのコーチも務める。
次に、伊澤秀憲プロのレッスンです。
スピンをかけやすい打ち方って?
CHECK1 フェース
握ってから開く
開いてから握る
今回は、スピンをかけやすいやさしいライからスピンを増やす打ち方を紹介しますが、ウエッジの握り方はどんなライでもほぼ同じ。クラブの重心をコントロールしやすいフックグリップで握ります。球をビタッと止めるには、スピンだけでなく高さも出したほうが止まるのでフェースを開いて構える。そのときに「フェースを開いた状態にしてから握る」は×。握ってから手首やヘッドを右回転させて開くのが〇。グリップはフック、フェースはオープンのアドレスを作ってください。
CHECK2 クラブ
長く持つ
短く持つ
短く持つと操作性や正確性が増すといわれますが、スピンを効かせたいなら長く持ちましょう。長く持ったほうがヘッドに遠心力がかかりますが、それにともなって「速く振れ」ということではありません。
スピードを上げようとするとヘッドを上からガツンと入れたくなりますが「上から速い」はインパクトがバラついてしまう。スイングはゆっくり大きく、ヘッドを低い位置から入れてイン・トゥ・インの扇形を描く。パワーでスピードを上げようとするのではなく、クラブの重さと遠心力を利用して自然に加速させるのです。
CHECK3 ヘッド
返して、立てて、フェースに乗せる
開いたままボールの下をこする
スピンを増やす最大のポイントは「ボールをフェースに乗せる」です。そのため、インパクトでのフェース向きは開いて構えたときよりも閉じて、ロフトを立てています。この「閉じて立てる」は意図的に行なっているのではなく、振り下ろしていくなかで、ヘッドの重心や体の回転にそっての腕のトルクなどで自然に行なわれるもの。フェースを開きっぱなしでは、スピンは増やせません。
ぜひこの記事を参考に練習に取り入れてみて下さい。
伊澤秀憲
●いざわ・ひでのり/1991年生まれ、神奈川県出身。超がつくアプローチの達人。YouTube「アンダーパーゴルフ倶楽部」では、ウエッジ試打やアプローチレッスンなど、さまざまなゴルフの楽しさを紹介する動画を配信中。アンダーパー所属。
次に、今野一哉コーチのレッスンをご紹介します。
アプローチはどう打つ?スイング、インパクトのミスが少なくなるのが転がしの最大の長所
アプローチは「転がしが一番簡単」だといわれます。これは低い球筋やランが伸びることよりも、スイングやインパクトでミスする要素が減るからです。
球を高く上げるには、それなりの工夫が必要。それがうまくいけばいいですが、スイングにズレが出るリスクも増える。
スイングがズレればインパクトもズレやすくなってしまいます。
一方、転がしは手首もほぼ使いませんし、振り幅も小さくてすむ。
ヘッドを鋭角に入れず、球をヨコから払い打てばいい。つまり、正確にインパクトしやすいから簡単なのです。
これはロフトが立っているほど簡単になります。パターで大きく打点がズレたりダフったりするのは稀ですからね。
ならば、ショートアイアンのほうがいいのでは、と思う人もいるでしょうが、バンスが少ないことがよくない。
バンスはミスを軽減するお助け機能なので、ほどよくついていたほうがいい! ということで、セットではなく単品売りのAWがベストなのです。
ダフリではない「バンスを使う」打ち方が習得できる
AWでの転がしを極めるのに、うってつけなのがパターマットでチップインを決める練習です。一番のよさは地面(マット)が固いこと。刃から入れてしまうとヘッドが強く弾かれてしまうのでゆるやかな入射角でボールを払い打とうとするし、カップインさせるにはボールを長く転がすことが一番いい、とわかるはずです。
インパクトはボールの手前のマットに、バンスを触れさせてください。バンスをタッチさせることでダフリとはまったく違う、ミスヒットも出にくくなる「バンスを使って打つ」がマスターできます。
ぜひこの記事を参考にしてみて下さい。
今野一哉
●こんの・かずや/1999年生まれ、千葉県出身。小誌連載のほか、さまざまなメディアでのレッスンやギア解説、練習器具の開発などを行うプロコーチ。東京都江戸川区のキッズゴルフクラブ代表。
最後に、樋口貴洸コーチのレッスンです。
アプローチでの“正しいヘッド軌道”は?じつはヘッドはインから入れたほうがメリットが多い!
みなさんはショットでもアプローチでも、ダウンスイングは「インから入れるのは難しい。アウトからは簡単」。または「勝手に外から入ってしまう」という人もいるでしょう。また、アプローチは「スタンスを開いてカット軌道で打つ」のがセオリーだともいわれます。しかし、じつはヘッドをインから入れたほうが正確性や安定感、寛容性は高いのです。
なぜ、アウトからは難しいのか。それは簡単だったり、勝手に動いてしまうほど自由度が高いからです。しっかりとコントロールできて、意図した軌道で振れる上級者ならアウトから入れるメリットを活かせますが、安定しない人にとってはますます不安定になってしまう。一方、インからは、アウトほどの自由度がないので、いい意味でできることがかぎられるため軌道もフェース向きも安定するのです! 僕たちプロもアウトからヘッドを入れるのは、特別な状況だけですからね。
「インサイドから」は軌道やフェース向きの安定度が高い
「インからの軌道は、インパクトは逆に広くなるんですよ」と樋口。アウトから入る軌道は入射角
が鋭角になり、打点が〝点〞になるのでズレやすい(×)。インからはヘッドが低い位置から入るので、打点がズレにくく、ズレてもインパクトは逆に広くなる大きなミスにならない〝広い帯〞でボールをとらえられる(〇)。
「アウトから」で一番怖いのは”くぐる” ミス
「アプローチのミスの言い方ってチャックリ、ザックリ、ポッコンなどたくさんありますよね。これらはヘッドをアウトから入れたときに起こりやすいミスです」(樋口)。
また、樋口は「ヘッドがボールの下をくぐるミスが一番ダメージが大きい」ともいう。これもアウトから入れたときに出がちなミスだが、インから入れるとボールがフェースに乗るのでしっかり前に飛んでくれる。早速実践してミスなく打てるようになりましょう!
樋口貴洸
●ひぐち・よしひろ/1997年生まれ、埼玉県出身。JGTOツアーメンバー。東京都港区の「Golf&FitnessPoint 芝浦」でアマチュアを指導。コースのスコアメイクに役立つレッスンに定評がある。
この記事を参考に、ぜひ実践して理想のスコアに近づけていきましょう!
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