「脱3パット!」人気プロ3人が“パター上達の秘訣”をレッスン

「パット・イズ・マネー」といわれるように、スコアを縮める決め手となるのはパッティング!

ボールを確実にカップに沈める、3パットのミスをしないためにアマチュアでも簡単にできる「ツアープロが実践しているひと工夫」をレッスン!

まずは、片岡尚之プロがスタンス幅をレッスン!

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平均パット数第1位の技とは?

広いスタンス幅から狭いスタンス幅に変更。左足ツマ先を閉じて構えるのが片岡のひと工夫。

カップインの確率を上げるために、僕はスタンスを変えました。スタンスの幅は広いほうが安定するという先入観があり、以前は広めにしていましたが、握りこぶし1個分くらい狭めたスタンス幅に変更。すると、真っすぐな軸を意識しやすくなり、シンプルに打てるようになりました。

体が揺れると芯に当たらない。体が左右に揺れるとインパクトがゆるんでしまい、距離感も方向性も悪くなる。このミスに気づかない人が多いので注意しよう

加えて「左足を閉じる」のが僕のひと工夫。左足ツマ先をボールに向ける感じで閉じると、体の左サイドが安定。いわゆる「左のカベ」ができ、インパクト以降、カップ方向に体が流れません。ミスパットが多い人は、体が流れたり揺れたりしているので、一度試してみてください。

片岡尚之
●かたおか・なおゆき/1997年生まれ、北海道出身。171㎝、67㎏。昨季、出場4試合目の「ジャパンプレーヤーズ選手権」でツアー初優勝し、大ブレイク。平均パット部門では並みいるパター巧者を抑え、第1位(1.7349)に輝いた。フリー。

次に、成田美寿々プロに正確にラインを打ち出す方法を教えていただきました。

押し出しのミス防止は始動でフェースを開かない

右に見えるカップに惑わされずに勇気をもって球をつかまえ、狙ったラインに打ち出す!

スライスラインのパッティングは、狙ったラインよりも右に打ち出すミスは厳禁。ボールが低いほうにどんどんタレていき、カップインする確率が大きく下がってしまいます。しかもスライスラインはボールを打ち出すラインの右側にカップが見えるので、そこに意識が引っ張られて押し出すミスが出やすいのです。

スライスラインで押し出すミスを防ぎたいとき、私はパターのヒール側から始動するイメージをもっています。フェースが開いたりインサイドに上がるのを防ぎながら、球をしっかりつかまえて打てるので、狙ったラインに正確に打ち出せますよ。

カップよりも左のスパットに向けて正しく打ち出す

スライスラインは右に押し出してしまうと入らない。ミスをするなら左に引っかけたほうが入る確率が高くなる

成田美寿々
●なりた・みすず/1992年生まれ、千葉県出身。167cm。12歳でゴルフを始め、2012年から単年度登録でツアーに出場すると、同年の「富士通レディース」で初優勝。2013年にプロテストを2位で合格。ツアー通算13勝をあげている。フリー。

最後に、西山ゆかりプロにショートのミスを防ぐコツを教えていただきました。

円運動の自然な動きならボールに力がしっかり伝わる

フェースをテークバックで開きフォローで閉じる。インサイド・イン軌道とフェースの開閉で強い球が打てる

Never up,never in(カップに届かなければ絶対に入らない)という有名な格言があるように、ショートのミスは絶対にダメ。つねにカップをオーバーするくらい、強めに、かつ直線的に打つというのが私の信条です。

肩を「ヨコ」に動かす:胸の面がテークバックで右に、フォローで左を向くように、肩をヨコに動かす。実際の動きは小さいが、この軸回転を強く意識することがコツ
肩を「タテ」に動かす:テークバックで左肩を下げ、フォローで右肩を下げる。パットは別物でショットの縮小版ではないと考える人は、この肩のタテ回転でもOK

それには「肩のヨコ回転」を強く意識します。タテ回転で打つ方法もありますが、ドライバーなどのショットと同様、パットもヨコ回転のほうが自然な円運動の動きになり、ボールに力が伝わるからです。胸の向きをしっかり変えてインサイド・イン軌道を作り、フェースをローテーションさせれば、強くて転がりのいい球が打てますよ。

西山ゆかり
●にしやま・ゆかり/1982年生まれ、神奈川県出身。162cm。15年のmeijiカップでツアー初優勝。17年のバンテリンレディスで2勝目をあげた。昨季は自身4度目のホールインワンを達成し、賞金500万円を獲得! フリー。

いかがでしたか? この記事を参考に、パットのミスを減らしてスコアを縮めていきましょう。

構成=小山俊正、鈴木康介
写真=相田克己、圓岡紀夫

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