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ウェッジのロフトは何度?本数は?クラブの専門家がわかりやすく解説!

約80名のアマチュアが参加した創刊30周年記念イベントは、鹿又芳典が答える「 クラブ相談」も大盛況だった。そこで、 多くの参加者から聞かれた、よくある疑問や深い悩みとカノマタの解答を誌面でも紹介!

【あわせて読みたい】飛ぶ&曲がらないシャフトはどれ?最新5モデルをレッスンコーチが試打解説!【2022年版】

Q キャビティと中空。どっちのアイアンがいいですか?

「キャロウェイやテーラーメイドなどは、10モデル以上のアイアンをラインナップしています」

A ロフト、構造、材質の順に選ぶ!

ーアイアンってたくさん種類がありますよね。私はやさしいモデルがほしいからキャビティか中空かな、と思いますが、ポケットキャビティもありですか?

最近はアイアンのテクノロジーも進化していて、ポケキャビだから飛距離性能が高くてやさしい、ブレードだから打感がよくてスピンが増えるなど、構造だけで判断することが難しくなりました。私が最新アイアンを選ぶときに推奨しているのは、まずはロフトを決めること。基準となるのは7番アイアンで、アイアンでも飛距離を出したいなら、7番で30度未満のアイアンを選ぶ、打ち出しを高くしてスピンをかけたいなら30度以上にすることからスタートします。

ロフトを決めたら、次は構造です。ミスヒットに強いアイアンがほしいならポケットキャビティ系、操作性を求めるならシャープなブレード系が合うでしょう。中空構造は顔を重視しつつ、適度なやさしさを求める人にピッタリです。そして最後が材質。弾き系が好きならステンレスやチタン、食いつき感のある柔らかい打感なら軟鉄素材がいいですね。

Q 飛び系アイアンって鹿又さん的にはアリですか?

「インプレスドライブスターは7番アイアンのロフトが25度ですが、タングステンによる低重心化で、昔の7番アイアンと同じ高さが出せます」

A アリです! じつは9I、PWで飛距離をかせげることが大きい!

ー飛び系アイアンは「7番アイアンで180ヤードくらい飛ぶ」といってもロフトが昔の5番くらい立っているからですよね。ほかにも長所ってあるんですか?

よく「飛び系アイアンって、ロフトが立っているだけ」「アイアンで飛距離アップしても意味がない」という人がいますが、そんなことはありません。ロフトを昔の5番アイアンと同じにしても、7番アイアンの高さを出せるのが最新の飛び系アイアンです。

さらに、私が飛び系アイアンの優位性を感じるのは9番アイアンやPWなど短いアイアンで飛距離を出せることです。たとえばノーマルアイアンの場合、アマチュアが残り150ヤードから7番アイアンでグリーンに乗せるのは簡単ではありません。しかし、その距離を9番アイアンで打てば、グリーンオンする確率は大幅に上がります。

Q 1セット、同じメーカーでそろえたほうがいいですか?

「3Wはドライバーより5~10g重くするのが基本だが、同じ重さまではセーフ。軽くなるのはNGです」

A 複数メーカーでもOK! ただし、ウッド系は「同一ブランド」がオススメ

ードライバーとFW。アイアンとウエッジも違うメーカーを使っています。これってそろえたほうがいいですか? そろえることでのメリットってなんですか?

結論からいえば、同じメーカーでそろえる必要はありません。ツアープロもすべてが同一メーカーではなく、さまざまなメーカーのクラブをミックスしたセッティングを組んでいる選手がいますよね。

ただし、注意してほしいのがシャフト重量です。複数メーカーのクラブを組み合わせた結果、3番ウッドのシャフトがドライバーより軽くなってしまったり、アイアンのシャフトがウエッジよりも重いのはセッティングの流れとしてよくありません。とくにドライバーとFWをバラバラに購入するとそうなりがち。ウッド系だけは同一ブランドでそろえておくとその心配もありません。これは同一メーカーではなく、同一ブランドです。たとえば、ドライバーがスリクソンで、3Wがゼクシオは重量に気をつけなければいけません。

Q ウエッジのロフトは何度がいいですか?

「セットのPWがロフト45度だとしたら、その下に入れる単品ウエッジは4度差にこだわらなくてOKです」

A PWを基準に4度ピッチが基本ですが「何ヤード打ちたいのか」も大事!

ー鹿又さんがよくおっしゃってるウエッジ4本のセッティングにしたいと思います! ロフトは何度にしたらいいか教えてください!

PWを含めたウエッジ4本セットはすごくいいと思います。そのときのロフトの選び方は、PWのロフトを基準に4度ピッチにするのがひとつのセオリー。ただし、同じロフトでもアイアンセットのウエッジと単品ウエッジでは飛距離が違うことに注意。ロフトが同じでも単品ウエッジのほうが飛ばない傾向があります。これはセットのウエッジのヘッドの構造が、アイアンの流れだからです。だから、PWから単品ウエッジでロフトを4度刻みにすると、PWとその下のウエッジに大きな飛距離差が出やすくなってしまいます。

また、ウエッジは「何ヤード打ちたいか」で選ぶことも大切です。PWで120ヤード打っているなら、ぴったり100ヤード打てるウエッジを次の1本にする。そこから4度ピッチにするのが賢明だと思います。

いかがでしたか? この記事を参考にクラブに関する悩みの解決に役立ててみて下さい。

解説=鹿又芳典
●かのまた・よしのり/多くのゴルフメディアで活躍する人気クラブコーディネーター。現役ツアープロのクラブ調整やサポートだけでなく、ジュニアゴルファーの育成にも注力している。

構成=野中真一
写真=高橋淳司、相田克己

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