グリーンの傾斜までわかる!今、買うべき“距離計測機器”

最新の距離計測器は、目標までの距離を測るだけでなく、「こんな機能があったら便利」が製品化されている。テスターの中村香織プロにも「測るのが楽しいですね♪」といわせた最新モデルは、はじめて距離計を買う人だけでなく、すでにもっている人も買い替えを検討したくなるスグレモノばかりだ!

今回は「GARMIN」「VOICE CADDIE」のモデルをご紹介!

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ほしい情報を即座に教えてくれる

GARMIN Approach S62

ガーミンのフラッグシップモデル「アプローチS62」は、最先端のゴルフ機能とスマートウォッチ機能を両立した時計型GPS。国内だけでなく世界中のゴルフコースが収録されていて、スマートフォンアプリ「Garmin Golf」と連動することで、コースマネジメントをサポートしてくれる。

番手選びや飛距離、打つ方向など、ラウンド中に迷う場面はたくさんあるが、S62はコースレイアウトや高低差情報、ヤーデージ計測などの基本情報はもちろん、風速・風向き情報、グリーンの傾斜情報など、プレーヤーが今求める情報を詳しく教えてくれる。さらに「ガーミンオートショット」はパッティングを除くすべてのショット位置と飛距離を記録。スコアだけでなく、ラウンドの内容を振り返ることができるので、データ分析をして次のラウンドにつなげよう!

Point1
グリーンまわりで迷っている人に!

いろいろな機能があるなかで、私は「グリーンコンツアー機能」がとても気に入りました。プロでも五感を駆使して傾斜を完璧に読み切るのは至難のワザ。「アプローチS62」は複雑な傾斜でもひと目でわかるなんて、便利すぎます!(笑)。自分の立ち位置によって自動でグリーンが回転するので、時計をクルクルと回さなくていいのもすごくいいですね。

パッティングや、アプローチの番手選びで迷うことなくショットするために、新たに搭載された「グリーンコンツアー」がサポート。「Garmin Golf」アプリとのペアリングで、グリーンの傾斜や形状が表示される頼もしい機能だ。見落としがちな細かい起伏もひと目でわかるので安心してプレーできる。(※Garmin Golfアプリの有料サブスクリプション契約が必要)

Point2
コースの風を味方にできる


プロキャディがラウンド前にチェックしているコースの風向き。アプローチS62は「Garmin Golf」アプリとの連動で、時間ごとに変わる風向きや風速が表示される。正確な風速情報を味方につけて、風が強い日でも、番手選びや打ち出し方向などで迷わず自信をもってプレーしよう。

●GPS仕様/GPS、みちびき(L1S信号対応)、GLONASS(グロナス)●通信仕様/Bluetooth®SMART、ANT+®●ディスプレイタイプ/直径1.3インチ(高解像度カラータッチパネル)●防水/50m防水●サイズ/幅47×縦47×厚さ14.8mm●重量/61g●価格/8万1800円(※12月31日までキャンペーン期間限定価格6万9800円)

プロからアマチュアゴルファーまで手軽に弾道測定できる

GARMIN Approach R10

昨年の発売からその性能とコストパフォーマンスで大人気商品となっているのが、ガーミンのポータブル弾道測定器「アプローチ R10」。屋外でも屋内でも使用でき、飛距離はもちろんヘッドスピードやスピン量、打ち出し角度、クラブの軌道やフェースの向きも計測、分析ができる。弾道測定器はプロやコーチが使うものと思っている人も多いだろうが、ようやく一般のゴルファーにも手に入る時代がきた。データを活用すれば、自分のスイングや持ち球を正確に把握でき、効率的に飛距離やスコアアップを目指せる。

また、ゴルフシミュレーション機能もあり、最大4人まで一緒にプレーできる。コースの数は4万2000以上。世界中のゴルフ場をプレーできる(有料サブスクリプション契約が必要※月額1180円、年間1万1800円・1カ月無料)。次に行くコースの練習ラウンドをしてみるのも、賢い使い方のひとつだ。

Point1
スイング作りに役立つ


私のスクールでも「アプローチ R10」を使用しているのですが、この価格帯でこんなに多くの情報が得られるなんてすごくお得。弾道の数値でとくに注目してほしいのはスピン量。飛距離や高さは目視でもある程度わかりますが、スピン量は測らないとよくわからない。ドライバーなら2500回転くらいが適正なので、「アプローチ R10」を使って効率よく飛ぶ弾道を手に入れてください。

あいまいだった自分の持ち球や弾道を、データ化して表示。そのデータを参考にして、スイングを改造、修正できる。たとえば、アイアンはダウンブローで打つといわれるが、それはアタックアングル(入射角)を見ると修正の参考になる。また、スイングを自動で検知して録画もしてくれる。

Point2
飛びの三大要素をチェック

※レンジボールのデータはコースボールと比べると飛距離が落ち、スピン量が増える傾向にあるので、その点を加味して活用しよう

飛びの三大要素といわれる「ボール初速、打ち出し角、スピン量」をチェックし、それをもとに修正を図れば、今より飛ぶ打ち方やクラブを探し出せる。これが一般アマチュアでも簡単にできるのが大きなメリット。

●測定仕様/ドップラーレーダー方式●通信仕様/Bluetooth®SMART●防水/IPX7●サイズ/幅88.5×縦70.25×厚さ25mm(本体のみ・三脚マウント除く)●重量/220.8g(三脚マウント付き)●価格/8万8800円(※12月31日までキャンペーン期間限定価格7万9800円)
●商品の問い合わせ/ガーミンジャパン 0570-049530 Garmin.co.jp

女子プロに大人気のモデル

VOICE CADDIE TL1

VOICE CADDIE TL1

USLPGA公式計測器でもあるボイスキャディの「TL1」は、国内女子ツアーでも使用者が急増している。プロも試合の本戦や練習ラウンドで使用する機能性の高さにもかかわらず、5万円以下というコストパフォーマンスのよさも魅力のひとつだ。

スロープモードは本体側面のスロープスイッチで簡単に切り替えができ、ピンに当てやすい「ピントレーサー」や、外の環境に合わせて明るさを自動調整する機能に加え、完全防水なので雨の日のラウンドでも安心して使用できる。

女子プロの小さな手にもなじみやすいすっきりとした形状や高級感のあるデザイン性もツアーで広く支持されている理由だ。付属のカラフルな専用シリコンケースは通常のイエローだけでなく、別売りで豊富なカラーバリエーションをそろえているので、気分によってカスタマイズもできる。

Point1
明るさ自動調整の2color OLED

赤と緑の2色のOLEDの明るさは、周囲の光に適応。コースの環境や状況に合わせて明るさを自動で調整してくれる。ナイターゴルフや、日暮れが早い秋冬のゴルフシーンでも鮮明な視野でしっかり距離を測ることができる。

Point2
ピントレーサーで高精度測定


画面の明るさと表示される文字や数字の鮮明さはトップクラスですね。レーザータイプはどうしても手ブレしがちですが「ピントレーサー機能」が素早く正確な計測をサポートしてくれます。目標より奥に当たって正しい飛距離が測れないのはストレスになるので、この機能はとても大事だと思います。コンパクトサイズで、ポケットに入れての持ち運びがしやすいのもいいですね。

「ピントレーサー」機能は、手振れを気にせず狙ったピンを確実にとらえる。測定速度も正確で速く、振動とビジュアルリングで教えてくれる。

●測定可能距離/5〜1000ヤード●測定精度/土1ヤード●レンズ倍率/6倍●サイズ/長さ108.6×高さ70×幅39.7mm●重量/202g●価格/4万8400円※レンタルキャンペーン実施中。TL1をコースで実際に試せるチャンス!

自動認識して正確な情報を教えてくれる強い味方!

VOICE CADDIE T9

ボイスキャディの「T9」はラウンドから練習までトータルでサポートしてくれる時計型GPS距離計。

ラウンド時は、ティーイングエリアからホールの全体図を確認でき、先に進むにつれて前方のレイアウトに自動で変わってくれる。グリーンに近づけばグリーンビューに切り替わり、グリーンのアンジュレーションを表示。そしてグリーン上では、ボールからカップまでの距離と高低差を詳しく教えてくれる。どんなシチュエーションでも正確な情報を得られる強い味方で、冷静なコースマネジメントをサポートしてくれるだろう。

練習時には初搭載となる「テンポ練習モード」を使って、自分のテンポを確認しながら練習するのがオススメだ。

このモデルなら、スコアアップを叶えてくれるいい相棒になるに違いない。

Point1
グリーンアンジュレーション

グリーンのアンジュレーションは、11段階の色で表示され、高低差も見やすい。ボイスキャディが開発した特許技術が、目標までの正確な情報を計測し、教えてくれる。

Point2
テンポ練習モード


画面が見やすく、自分がほしい情報がパッと見てわかるのでラウンドでの迷いがなくなります。加えてラウンド中のショットテンポを測定できるのはすごくいいですね。急にきちんと当たらなくなったり打球が曲がったりするのは、テンポの乱れが大きな原因だったりします。テンポがおかしくなっていないかをチェックすると、すぐに調子を取り戻せることが多いので、この機能を大いに活用してほしいです!

テンポを設定し、それに合わせて練習することで上達の効率が上がる新機能を搭載。専用アプリ「MyVoice Caddie」と連動すれば、設定変更も簡単に。また、ラウンド中のスイングテンポを計測してくれるので、テンポを確認しながらのプレーも可能だ。

●GPS仕様/GPS、Galileo(ガリレオ)、GLONASS(グロナス)、みちびきL1S●通信仕様/Bluetooth®●ディスプレイタイプ/1.2インチ反射型カラーLCD液晶(ゴリラガラス3)●防水/IPX7●サイズ/幅45×縦45×厚さ14.8mm●重量/59.5g●価格/4万7300円
●商品の問い合わせ/ひさいスポーツ 059-255-8106 www.hisaisports.com

いかがでしたか? 今回の記事を参考に自分のスタイルに合うモデルを探してみてください。

テスター・解説=中村香織
●なかむら・かおり/1986年生まれ、京都府出身。ステップアップツアー3勝。13年にはレギュラーツアーのシード権を獲得。現在は、東京都品川区のEAST GOLF SCHOOLと目黒区の洗足ゴルフスタジオの代表を務め、レッスン活動を行なっている。

写真=相田克己
協力=姉ヶ崎カントリー倶楽部

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