飛距離340ヤードの“ドラコン選手”が教える「飛んで曲がらない」スイングとは?

ドラコン選手が飛ばすために重要視しているのは“体重移動”!

しかし、「ドラコンは飛ばすだけではなく、OBを打たない方向性も大事!」という東城湧大選手が、誰でもマスターできる『大きく飛んで、しかも曲がらない』スイングづくりをレクチャーする。

【あわせて読みたい】3パット撲滅!パターは“二刀流”で練習すれば上手くなる!

真の飛距離アップは「飛ばす」と「曲げない」の中間にある!

ミートは二の次。スイングが壊れてもOK。体を大きく揺さぶり、重心を動かしながら速く振ることを重視!そのポイントは体重移動の仕方にある
速く振れるようになったら、曲がらないエキスを加えてスイングを整える。「整えると少し飛距離が落ちますがまた『上げる』を行なうと、最大飛距離がどんどん伸びていきます」(東城)

ドライバーが飛ぶようになると、スコアメイクは楽になります。しかも「曲がらない」となれば、もっと楽になりますよね。真の飛距離アップは「飛ばす」と「曲げない」の中間にあり、僕自身、このふたつを繰り返し行なうことで、300ヤード以上飛ばしながらフェアウェイをとらえるスイングを習得しました。「飛ばす」は大きな体重移動が不可欠ですが、一般ゴルファーは体重を大きく乗せたり移しながら振るのが苦手なようです。でも、「コレか!」と閃くポイントがあるので、まずはそのメソッドを紹介します。

「カカト荷重」でコツがつかめる!

アドレス時のカカト体重はNGだが、バックスイングでは右カカト、ダウンスイングでは左カカトに体重を乗せる。「ヘッドスピードを上げる段階では、ヒールアップもOK。トップまでに左カカトを上げて、ダウンスイングで下ろすと、左右のカカトに体重を確実に乗せられます」(東城)

まずは、ヘッドスピードアップのメソッドですが、重心を大きく揺さぶる体重移動が不可欠です。ところが、僕自身も以前は体重がきちんと乗っているかがイマイチ感じられませんでした。しかし、ある日、素振りをしていてふたつのことに気づいたのです。

(左)右カカト荷重、(右)左カカト荷重

そのひとつが「体重はカカトに乗せたらはっきり感じられる」です。体重移動は左右だけでなく、ツマ先・カカトへ乗せる前後移動もある、といわれますが、カカト荷重はとくに大事で「乗った、移った」を明確に感じることができます。僕はこのカカト荷重の体重移動を前後ではなくツマ先とカカトを上げ下げする“上下”というイメージをもって行なっています。この“上下”というのが開眼のポイントで、ふたつめの気づきにつながるのですが、詳しくは次のレッスンで説明します。

ウエイトシフトは上下移動も行なう!

④トップ前に下半身は切り返す動作へと向かう下半身リードがはじまっているので、体全体が大きく下方向へと沈んでいく
⑥頭を残しているが、胸の位置で比較すると腕の振りや肩の回転を強めた上半身リードによって、体はインパクト前よりも浮いている

体重移動で飛ばすふたつめのポイントは、シフトする方向です。ドラコン選手や飛ばし屋のプロは、右から左だけでなく、スイング中に体が沈んで浮く「上下動」が入ります。そしてこの一連の動作を「体重移動の方向は時計まわりだ!」とイメージすることでヘッドスピードが爆上がり!このイメージはぜひとも試してみてください。

沈み込みと浮き上がりの動きを行なうには、下半身と上半身のリードがカギとなります。切り返し以降、前述したカカト荷重のフットワークを使うと体が沈んで重心(体重)が下がってから左へ。次は腕の振りや肩の回転を鋭くして上半身をリードさせると、重心は上へと移っていきます。

繰り返していいますが、この工程では芯に当たらなくても曲がってもOKです。ヘッドスピードが上がる「時計まわり」の体重移動を身につけてください。

右から左だけの体重移動では飛ばない!

体を大きく左右に揺さぶるスエーだけでは飛ばない(×)。「左右に移すだけの動きは右足に体重が残りやすい。上下への移動を行なうことで左へ移す力や量が増えました」(東城)

「ボールを投げる」と同じ!沈み込みは下半身リード浮き上がりは上半身リード

沈み込みと浮き上がるためのポイントを野球のピッチング動作で解説。足を投げる方向に踏み出す下半身リードは体が自然に沈む(上)。下半身を固定し、腕の振りだけで投げる上半身リードは体が浮く(下)

整え方は「胸を動かす」「レベルブロー」のふたつが重要!

ヘッドスピードが上がったら、整える作業に入ります。これは激しく動いていたスイングを少し落ち着かせる感覚ですが、必ず習得した「速く振れるスイング」をベースに行なってください。軌道やフェース向きを気にしすぎると、せっかく覚えた速く振る動きが消えてしまいます。

僕がオススメするミートと方向性をアップさせる整え方はふたつだけ。ひとつは、つねに同じスイングをするために、手先ではなく胸を動かしてバックスイングをしてください。胸を動かすのはトップまででOK。ダウンスイングは加速を優先しますが、トップまでの軌道とクラブが収まるポジションさえ整えば、方向性が上がる軌道やフェース向きで振り下ろせます。もうひとつは、長いクラブでボールをミートするのに適した、レベルブローで打つ意識をもつことです。

それと、ドラコン選手は豪快なスイングに目が行きがちですが、一番慎重に行なっているのはアドレスです。アドレスが狂ったら元も子もないので、僕もそうですが、ボールから30センチ以内に葉っぱなど目印になるものを見つけ、その方向に対してスタンスや肩、フェースの向きを合わせて構えています。出球もその目印へ打ち出す。これは本番だけでなく、練習のときから徹底してください。速く振るスイングを活かしながら、方向性が確実に上がりますよ。

POINT1:胸を動かしてクラブを振り上げる

速く振るスイングをマスターしてから、方向性を上げるスイングへと寄せていくときのポイント1は、胸を動かしてクラブを振り上げる(〇)。

手先で上げると軌道にバラつきが出てしまう(×)。

POINT2:ヘッドの入射角

ポイント2はヘッドの入射角。アッパーやダウンブローは軌道がアウトやインから入りやすくなってしまう(×)。レベルブローのインパクトを心掛けてミート率を上げよう

いかがでしたか? この記事を参考に体重移動で飛距離アップを目指しましょう!

レッスン=東城湧大
●とうじょう・ゆうだい/2002年生まれ、東京都出身。聖学院中・高等学校のゴルフ部で活躍。学生のころは290ヤード前後だった飛距離が、体重移動の仕方を変えて大幅にアップ。1カ月で50ヤード近く飛ぶようになり、ドラコン大会に出場して342ヤードをマークした!

写真=相田克己
協力=日神グループ 平川CC

【あわせて読みたい】

「チャーシューメン」ではなく…!?三ヶ島かな、いいリズムでドライバーを振る方法を伝授!

「どれが操作しやすい?」“最新アイアン8本”を一気試打!鹿又芳典が解説

4Wで“ドライバーなみ”に飛ぶ…!?「ダンロップ ゼクシオ FW」をゴルフ

関連記事一覧