パープレー達成のために“NGなこと”とは?「チャンスでバーディを狙わない…」プロがレッスン
スコア80を切ると、パープレーを達成したくなる。その極意をパープレーの経験が何度もあるマスター今野は「バーディチャンスで、あえてバーディを獲りにいかないプレーも必要」というが、その心は?
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パープレーのスコアメイクは18ホールの長期戦!
ヨシ 生涯の目標として、1度はパープレーを達成したいね。
今野(マスター) ヨシさんの腕前なら夢ではないですね。
ヨシ いいところまではいくのよ。74なら3回出ている。
今野 あと2打ですね。
ヨシ 2ボギーで74だったから、そこがパーだったら……。全ホールパーの72で達成だったんだけど。
今野 全ホールパーでのパープレーは、狙うのも達成するのも難しいです。私も全ホールパーでの達成は1割もありません。
ヨシ となると、ボギーやバーディが混ざってのパープレーが現実的ってことか。
今野 そうですね。プロの試合を見ても、その日イーブンであがった選手のパーパレーは、バーディもボギーもあっての72がほとんどですからね。
ヨシ そのバーディとボギーは、ある程度、計算して出すもの? マスターの場合はどう?
今野 その計算を上級者のヨシさんならホールの難易度によって設定できるでしょうが、思ったとおりにいきます? 簡単だと思ったホールでボギーを打ったり、難しいホールなのにバーディが獲れたりしません?
ヨシ よくある! ボギー狙いがダボ、トリになったりすることも。
今野 最初から「ボギーでいいや」と思うと、それ以上叩いてしまうのはゴルフあるあるですね。ちなみに私は、どのホールでもティーショットはバーディ狙い、というかバーディの可能性を消さないように打ちます。そのあともうまくいき続けた結果がバーディですね。
えっ!マジで⁉入れごろのバーディパットを外してガッツポーズすることなんてあるの⁉
「パットする匂いを強く感じた 3 入」と、2メートルもないバーディパットを決めにいかず「バーディは大きいですが、ここからボギーにしたときのダメージのほうがもっと大きい」といい、寄せて喜ぶ今野。トータルスコアは18ホールの積み重ねで作るもの。上級者だけでなく、アベレージゴルファーも、目先の打数ではなく「18ホールでいくつにするのか」を考えたスコアメイクを試してみよう!
ヨシ ティーショットは全ホール、バーディ狙い?
今野 はい。パー狙いのときもありますが、最初から「ボギーでいいや」はないですね。でも、狙いどおりにいかなかったときや、いったとしても不測の事態が起きたりする。そうなったらバーディ狙いをパーまで下げる。2打目の時点でボギーになってしまいそうなときもありますが、まだパーの可能性はゼロではない。「ボギーになりそうな匂い」がするくらいです。
ヨシ 俺も頻繁に80前後でまわるようになってから、その匂いを感じるようになったよ。
今野 ボギーの匂いって、カップに近づくほど強まってきますよね。強烈に匂ってきたらバーディチャンスでバーディを狙わないときもありますよ。
ヨシ チャンスなのに狙わないの⁉
今野 はい。ワンピンくらいのバーディパットでも外すとボギーになる匂いが強くするときは、確実にパーが獲れる「寄せる」に重きを置いたパットをしますね。安全だったらショートもOKだと思ってます。
ヨシ せっかくのチャンスをもったいない……。カップに届けば入ることもあるだろうに。そんな消極的なプレーが俺にもできるかなぁ。
今野 「3パットしないための攻めの選択」ですね。届く強いタッチで打って外すと、3パットの匂いがする。バーディチャンスが一転、ボギーになることもありますから。アプローチもそうですが、ショートすることは悪くない。丁寧にプレーしているともいえます。ピンに突っ込んでのグリーンオーバーや3パットは絶対悪ですけど。
ヨシ 消極的に見えて積極的に攻めた安全策かぁ。バーディ狙いから、バーディが獲れそうでも狙わないまである。パープレーってのはややこしいもんなんだね。
今野 でもそれができているのが、プロやスクラッチプレーヤーと呼ばれる人たち。奇特な人でしょ。
ヨシ マスターもその奇特なひとりか。ゴルフ以外でもかなり奇特だもんね。
今野 すぐれた人、感心な人、という意味で受け止めておきます(笑)
解説=今野一哉
●こんの・かずや/1982年生まれ。本企画「スナックこんちゃん」のマスター兼ゴルフのプロコーチ。RainbowFM(88.5MHz)の「サタマニ♪」(第2土曜 15:00-16:00オンエア)で、ラジオパーソナリティも務める。キッズゴルフクラブ代表。
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