「イップスになって…」成田美寿々、武井壮との対談で“復活優勝”への道のりを語る!
百獣の王こと武井壮が、ツアープロを目指していろいろな経験を積むのがこの企画。今月のゲストは、5年前から対決と対談を熱望してきた成田美寿々プロです。
武井の期待どおり、大いに勉強になる回となったようです。
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【Play Scene】武井もイップス?長いパー3の苦手克服法を学ぶ!
じつは武井も「長いパー3」がイップス気味で、この日も5ホール目の210ヤードのパー3でトリを叩いてしまった。それを聞いて成田は「私もパー3が苦手でしたが、ティーアップしての練習で克服しました」とアドバイス。
武井:なるほど。本番と同じ状況を作って練習するのか。打席から目標を狙う角度も、いい球が打てる向きを見つけて、その向きに近い状態を作れる位置にティーアップすればいいかも。
成田:武井さん、地面からは上手に打っていましたからティーアップしないのも手ですし、もしくはティーアップしてのロングアイアンだけ特別なショットと思って、高くティーアップしたりスライスで狙ったりするのもいいですよ。
武井:すごく勉強になるなぁ。練習したいことがたくさん増えました。
もう1度、大輪を咲かせてみせます。勝ちますよ!――成田
武井:5年前から、このコーナーへの出演をオファーし続けてきた成田プロとの対決がやっと実現しました!
成田:お待たせして、すみませんでした(笑)
武井:成田プロの印象は、強いゴルフをする選手。女子プロっぽくない、ビシューッと飛んでビターンと止まるアイアンショットや、ルックスにも合うカッコいいゴルフを近くで見たかったんです。
成田:ありがとうございます。だいぶ回復してきたので、いい勝負ができそうです。
武井:一時期、調子を落としていたようですが、回復っていう表現なんですね。回復しなくてはいけない状態になっていた?
成田:はい。ティーショットがイップスになってしまって。一昨年の試合では92も打ったんですよ。
武井:成田プロが⁉ 信じられませんね。今日も勝つ気でプレーをしましたが、見れば見るほど、その気持ちが失せていきました(笑)
成田:それが本当なんですよ!そこから3、4カ月くらいでイップスっぽいのはなくなったんですが、昨年の中盤くらいまではピンポイントに「あそこに打つぞ」ではなく、まず当てなきゃという気持ちが先にきていたくらいだったので、そんなんじゃ勝負になりませんよ。
武井:今日はまったくそんな感じはしませんでしたが。
成田:昨年の後半からは、そういう気持ちが薄れてきて、試合になってみないとわからない部分もありますが、今は自信をもって打てています。
武井:抜け出せたきっかけは?
成田:それまではティーショットで悩んだことがなかったし、それが私の武器だったから最初はどうしたらいいのかわからなくなってしまいました。スイングがよくないというのもあったんですが、「自分を信じてあげられるのは自分しかいないぞ!」と強く念じるようにしました。
武井:それまで60台も頻繁に出していた人が、なんで? と思いますよね。
成田:当時は恥ずかしかったですが、もう過去の笑い話なので今は遠慮なくイジってほしいです(笑)。92は底ですよ。底からはもう上がるしかない。
もっと盛り上がる!女子ツアーには成田プロのような選手が必要です――武井
武井:いろいろ試してみましたか?
成田:そうですね。私は、今はこれをやっているけど、あれもよさそうだな、と思うとやってみるタイプなんで。
武井:と聞いたのは、僕はゴルフだと、なんか集中できないんですよね。集中できないっていうのは、散漫ではなくて「これをやろう!」という気持ちが続かず「これはどうかな? あれもどうだ?」とやりたいことが増えてしまう。で、迷っているんですよ。正しいことを見つけるためにいろいろやるのか。どれをやってもいいんだけど、やるからには積み重ねたほうがいいのか。
成田:私は、ひととおり試しますね。試合中でも。
武井:試合中に⁉
成田:グリップの握り方とか、簡単にマネできるのは試合中でも試してみます。キャディさんに「ここであの選手がやっているのやってみていいですか? やれるかはわかりませんけど」っていったり(笑)
武井:それでうまくいきます?
成田:「あーなんか違うみたい」ってなることが多いですけど、1度やってみて合わないなら「やーめた」でいいんで。武井さんって人の動きをマネるの上手じゃないですか。私もモノマネ得意なんですが、マネしてみて、意識してなかったけどここがこうなったからブレないのかも、とか、それがヒントになることはよくあります。
武井:マネしてみて、全部ではなく、よかった箇所だけは残してみるとか。
成田:そうです。でも、成田美寿々のマネはオススメしませんけどね(笑)
武井:成田プロのマネ、したくなっちゃうんですよね(笑)。女子プロは僕とフィジカルやパワーが違いすぎて参考にならないことがありますが、成田プロのアイアンの切れやドライバーのヘッドの出し方などは、「いいなぁ。うらやましいなぁ」と思いながら見てて、マネしてみたけど全然ダメでした(笑)
成田:気持ちはわかります。「よりよく」を求めて、期待しますよね。
武井:それに、最近は練習量も増やしていて、こうやったほうがいい球が出るんだよな、と練習でやってみたことをコースでも試してみたけど、それもダメでした(笑)
成田:4ホール目までは、いい勝負をしていましたよね。5番のパー3で息の根を止めてあげました(笑)
武井:5番のパー3は鬼門です。止められたというより自滅ですね……。でも、それまで僕はパープレーだったけど成田プロは2バーディで2打差ついてましたから。92を打ったころに対決していたら……
成田:武井さんが余裕で勝っていましたね(笑)
武井:戦うゴルフっていうのは、どういうものだと思います?
成田:勝負するのは好きだし、つまずくまでは、楽しくてなんていい職業なんだ、と思っていました。でも、こういう苦しい時期を過ごしてみると、山あり谷ありで、谷も含めてゴルフ人生なんだろうけど、「もう1度、咲かしてみせます大輪を」とやっといえるようになりました。
武井:2022年シーズン。思うことはなんですか?
成田:昨年の12月は「もうQTに行くのは嫌です」って、かなり弱気でしたが、心も回復してきたので「復活優勝します!」っていえるくらいまではガンバります。そして……勝ちます!
武井:楽しみにしています。やっぱり、成田プロのようなキャラやプレースタイルの選手が上位にいるといないとでは大違い。盛り上がり方が変わりますから。
成田:リアクションも大きいし、よくしゃべりますからね(笑)
武井:プレーも顔もイケている成田美寿々の復活劇を見せてください!
成田美寿々
●なりた・ますみ/1992年生まれ、千葉県出身。167cm。プロテスト合格前の2012年にツアー初優勝。以後もコンスタントに勝ち続け、19年までに通算13勝をあげる。20-21年はシード権を失ったが、今季中の復活を目指す。YouTubeでは「成田美寿々芝組ゴルフch」を配信中。フリー。
●インスタグラムアカウント
misuzunarita
武井 壮
●たけい・そう/環境省サスティナビリティ広報大使、日本フェンシング協会会長など、芸能の枠を超えて活躍するマルチタレント。新プロジェクト「# スポーツを止めるな # 音楽を止めるな」をスタート。YouTubeでは「武井壮百獣の王国」を配信中。
●オフィシャルサイト gogotakei.com/
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協力=取手国際ゴルフ倶楽部