【パット】“握り”を変えると急に入る!? 稲見萌寧のコーチが明かす上達法とは?

プロコーチの奥嶋誠昭氏にパターを上達するコツを聞いてみたところ、「グリップの握り方が自分に合っていることが重要」という答えが返ってきました。 奥嶋コーチが教える稲見萌寧プロも、グリップを変えたことでパッティングが劇的に良くなったそう。

それなら試さないわけにはいきませんよね! ぜひトライしてみてください。

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パターグリップに「普通」はない!全部試してみよう

下で紹介している4種類の握り方で、それぞれ1.5メートルくらいの距離をたくさん打ってみて、一番カップイン率が高い握り方が自分に合っていると考えてよい。握り方に決まりはないので、自分でアレンジしてもOK

パッティングはグリップの握り方が自分に合っていることが重要。合っていないとスムーズなストロークができず、方向もタッチも合いません。稲見選手もパッティングに悩んでいたとき、順手からクロスハンドの握り方に変えて急に入るようになりました。

稲見萌寧も奥嶋のアドバイスでさまざまなグリップを試した結果、クロスハンドにしてパッティングが劇的に向上したそうだ

基本的には、自分が右手と左手どちらを主体に振っているかをベースに、右手主体なら順手やクロス・クロー、左手ならクロスハンドやクローグリップが合いやすいですが、これはあくまで目安。実際に全部のグリップを試してみて、一番入る握り方を見つけてください。

最初はコースでは、タッチが合わなかったりミスが出ると思います。でも、最低2~3ラウンドはガマン! のちに必ず成果が出るはずです。

4種類の握り方を紹介

1、順手

右手を使ってショットの延長の感覚で打てる。ショットの握りよりも左右の手の間隔を詰めるのが一般的。手首の使いすぎは×。固めて振る

2、クロスハンド

左手リードで右手のパンチが入りにくい。左右の手を入れ替えることで左手を主体にしやすい。左ワキを締めずに振るのがポイント

3、順手クロー

右手の感覚を消して左手のみでストロークできる。左手主体、右手は添えるだけでストローク。右手でクラブを軽く押すが、左手の動きを妨げるのは×

4、クロス・クロー

右手の感性を左手が邪魔しない握り方。左手を消して右手主体でストロークしやすい。バックスイングを左手で押し込まないように注意

稲見萌寧のコーチ直伝のドリルを紹介

また、パッティングのおすすめのドリルを聞くと”片手打ち”がおすすめとのこと。奥嶋コーチが教えているプロにもこの練習方法を教えているといいます。

そこで、パッティングの片手打ちドリルも奥嶋コーチに教えてもらいました!

左右それぞれの手で片手打ちをして、打ちやすいほうが自分の主体となる手。その手主体でしっかり練習し、磨くことが大事

パッティングは自分がどちらの手を主体にストロークしているかを知って、その動きを磨くのが上達のコツ。私も選手たちに片手打ちをよくやらせます。得意なほうの手で、50センチくらいのショートパットを打つ練習をするとパッティングの精度を上げられます。ボールの打ち出し方向を意識して、カップのど真ん中から入れましょう。パターマットで練習してもOKです。

片手打ちでは、打ち出し方向をコントロールしながら練習する。50センチ程度の短い真っすぐなラインで、カップの真ん中を狙ってど真ん中からカップインさせる練習を繰り返そう

また、普段から芯で構え、芯で打つ練習をしておくことで、打点のブレによるタッチのズレを減らすことができます。

そして自分の基準となる振り幅でストロークしてちゃんと芯で打ったときの、ボールの初速のイメージを目に焼きつけましょう。これがすべての距離感の基準になります。

いつも芯で打てなきゃタッチは生まれない

タッチが不安定な人は、打点がバラついているケースが多い。まずはパターの芯を意識し、芯で構える練習をすることが、芯でヒットできるようになる第一歩

自分のパターの芯の位置もチェック

自分のパターの芯がどこかを知ることも大事。フェース面にボールを当ててみると、芯がどこかわかる

いかがでしたか? 奥嶋コーチのアドバイスを参考にして、パッティング上達に役立ててください!

レッスン=奥嶋誠昭

●おくしま・ともあき/ 1980年生まれ、神奈川県出身。プロコーチとして稲見萌寧、高橋彩華、木下稜介らを指導。「GEARS」を駆使したレッスンの第一人者でもある。

構成=鈴木康介
写真=相田克己
協力=日神グループ 平川CC

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